平和の温故知新@はてな

ライトノベル関連のニュース、感想、考察などを書いていました。管理人まさかの転職により2013/04/06を持って更新停止。……のはずが、たまに更新されることも。

「灰と幻想のグリムガル」について

【これまでのあらすじ的な過去記事リンク】
サイト更新停止&ライトノベル編集への転職ご報告
ラノベ編集に転職したんだが担当作品がアニメ化になった件について(最近のラノベ(笑)的、長文タイトル)

これを書いているのはアニメ最終話の最速放送直前です。
いや、本当にあっという間の3ヶ月でしたね……


はてダでは節目節目で報告していたので、今回もある意味恒例なサイト更新です。
個人的にも「8巻刊行&アニメ最終話」ということで一区切りかな、と。


あえて資料の読み返しなどはせず、記憶を頼りに書いています。
いちおうネタバレと営業的にまずい部分などは触れていない、はず。

刊行前

2012年にオーバーラップ文庫が創刊するにあたり、当たり前ですがその前から準備はしていました。
4月〜6月で1冊ずつ担当したので、グリムガルはラノベ編集になってから3冊目の担当作品ですね。
企画段階では何番目だったっけ……


当初、全然違う仮タイトルがついていましたが、内容はほぼいまの通りでした。
十文字さんが何度か語っていますが、デビュー作「薔薇のマリア」シリーズ初期にあったゲームっぽさを意識しつつ、
わかりやすく「ゲームの中」とは描写しない形です。
等身大のキャラクターたちが異世界で冒険するけど、簡単に大活躍できるはずもなく……という方向性ですね。
(アニメ・原作ともにわかりやすく「この世界の秘密」を明示していないので、モヤッとするひともいるかも)


この内容に、どんなイラストをお願いするべきかを十文字さんとも相談しつつ、
当時商業デビューしたばかりだった白井鋭利さんに依頼することに。
どういう方に、どんな方向性でお願いするかなど、経験の浅いこともあり、
かなり「薔薇のマリア」の影響は受けていると思います。
1巻カバーイラストにパーティ全員いるのは、まんま薔薇マリ1巻がネタ元ですね。

1巻刊行のあと

ありがたいことに、じわじわと売れてくれました。
あと電子書籍、特にKindleストアでやたら売れました。
あれ、ほんとなんでなんだろ……


内容については基本的に私から大きく口を出すことはなく、
十文字さんの書きたいものを書いて頂いたと思います。
完成原稿をお預かりしてから、白井さんとともにどうイラストで彩るかを考えることが多かった印象ですね。


ちなみに2巻カバーイラストが1巻と似ててわかりにくいのは100%私のせいです……
当時はそのまま進めてしまいましたが、いまならやらなかったでしょう(汗)


2巻カバーがあれだったので、3巻からガラッとイラスト&ロゴが変わっていて、
その後も「似た感じで作る」→「節目でガラッと変える」となっています。
2冊ごとに変えるとちょうどいいかな、と思いつつ7巻は内容に合わせてパターン踏襲したり、
割と臨機応変に対応しました。


あ、あと初版だとキャラ紹介ページや設定ページに誤字があったりします……
これは重版していく中で順次直しましたが、結構そのままになっていた箇所も……

アニメ化発表〜最新8巻まで

刊行計画がしっかり決まっていたので、まずはそれを守れて一安心でした……!
コミックスとも同タイミングの発売ですから、延期するわけにいかないですし。
既刊の帯もアニメ化合わせで作り直しするなど、良い経験になりました。


ストーリー的には事前に要点を少しだけ聞くことはあっても、今後の展開など聞いていない部分のほうが多いです。
8巻を読んで「9巻、はやく!」という感想になった方、
私もまったくもって同意です。
次は一体どうなるんだろ……

アニメ化関連

今回のグリムガルのアニメは原作へのリスペクトも大事にして頂きつつ、
アニメならではの形に仕上がっており、大変光栄でした。


この数ヶ月、いろんな人に「グリムガルのアニメいいよね」と言われて、
「本当にありがたいです」と返しまくっていた気がします(笑)


特に声優さんたちのハマり具合は本当にすごく、
原作を読んだら各キャストさんの声で脳内再生できるくらいです。


(ここまで書いてからアニメの最終話を見た)


……いやあ、良い最終回でしたね……!
アニメ後半のストーリーは割と原作とは違っているんですが、
それぞれの媒体を活かした展開になっているかと。


そしてメリイ可愛いですね。可愛すぎて死ぬかと思った……
ユメ、シホルもそれぞれの良さが出ていて、本当にみんな成長した感じがでてるなあ、と。


視聴して頂いた皆様とスタッフ・関係者の皆さんに最大限の感謝を。

まだまだ続くよグリムガル

とりあえずは一区切りついた感じもありますが、
アニメ方面ではBD/DVDの発売やイベントなども目白押しです。
原作の方も更に続いていくので、それぞれ無理ない範囲で応援いただけますと幸いです。


この作品を少しでも多くの人に知ってもらえたら、これ以上ないくらい嬉しいです。
それでは。また、明日。