平和の温故知新@はてな

ライトノベル関連のニュース、感想、考察などを書いていました。管理人まさかの転職により2013/04/06を持って更新停止。……のはずが、たまに更新されることも。

「歴史に残る傑作ではないかもしれないが、商業作品にも負けない名作」同人ゲーム「ひまわり」感想

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■タイトル ひまわり
■ジャンル ロリっ娘宇宙人同棲ADV
■年齢制限 18禁
■発売日  2007年12月31日
■スタッフ
シナリオ&演出  : ごぉ
原画&グラフィック: たつき


先日、オフ充の人a_park氏、ラルフ氏と会った際に強く勧められた同人ゲームがありました。
そのときはまだ作品名もうろ覚えだったのですが、その後以下のエントリやついったー方面で話題になっていたのでプレイ。
俺はいま、とてつもない大ヒットの始まりを目にしているのかもしれない(編読日記@はてな)


終わってみた感想としては「歴史に残る傑作ではないかもしれないが、商業作品にも負けない名作」だと思います。
普段まったくエロゲをやらない人にまで無理には進めませんが、普段から嗜む人ならきっと満足できるかと。

作品の魅力は・・・

アクアかわいいよアクア
パッケージの黒髪ツイン娘のこと。風格すら漂う良いツン娘ですね!
・・・って、バカの一つ覚えですみません(汗
このタイプのヒロインは私的にドツボなので言っとくべきかな、と。
ちなみに「アクアかわいい教」の信者はこの辺りで観測できます。
ちょこちょことサイト管理人も見受けられますね(笑


もうちょい真面目に書きますと、この作品の魅力は次の3つに集約されるのではないでしょうか。
・伏線とその回収が上手くできているシナリオ
・シナリオを進めると物語の全貌が掴めるという構成
・同人ゲームらしからぬ高水準のイラスト・音楽・演出・システム
更に個別に解説してみます。

伏線とその回収が上手くできているシナリオ

宇宙ネタをメインにしつつ、SF的な要素を盛り込んだシナリオは、ライトノベルだと秋山瑞人氏の作品に近い印象を感じました。
単に宇宙部のイメージが「イリヤの夏、UFOの空」の園原電波新聞部と重なったせいかもしれません。
この辺更に掘り下げられそうだけどひとまず保留。「瑞っ子にはひまわりオススメ」とだけ。
各ヒロインの個別ルートも、優遇度合いに差こそあれ、良いものでした。特にアクアとか

シナリオを進めると物語の全貌が掴めるという構成

自分ひとりだと上手く言語化できずモヤモヤしていたのですが、
ついったーで色々と助言いただいてまとめることが出来ました。多謝。
改めて説明しますと、かの名作ビジュアルノベル「痕」に近い印象をプレイ中に受けたのでした。
「ひまわり」の場合、ほぼルートが固定されているのですが、特に1週目から2週目にかけての流れは物凄く引き込まれます。
後半になって始めて明かされる事実もあり、単純に先が気になるような作りになっています。
この辺りは「月姫」を経て「痕」まで遡れる、ノベルゲーム特有の構成をうまく活かしているんじゃないかと思います。

同人ゲームらしからぬ高水準のイラスト・音楽・演出・システム

これはもう読んで字のごとく。
ちょっと背景の一部など気になるところもありましたが、特に演出がズバ抜けて良かったと思います。
同じスクリプトエンジンを使用して、かつ商業作品である「Fate/stay night」辺りに迫る出来だったかと。

まとめ

「ひまわりはひぐらし月姫のようにブレイクするのか」という議論の延長線上で「キャッチコピーが弱い」とか「絵が上手すぎて逆に二次創作が盛り上がりにくい」などの指摘もありますが、「やってみたら面白かった」というのが私の結論です。
まぁ、同人ショップ辺りが「ひぐらし月姫の次」探しをしてるのはしょうがないような気もします。それが仕事ですし。
ともあれ、私自身が「面白かった」と感じた時点で、あとはどうでもいいことなのかもしれません。
このサイト主要読者であろうライトノベル読みの方にも、内容そのものは自信を持ってオススメできます。
「エロが無理」とか「時間ないよ!」という人には勧めにくいですが(苦笑
願わくば、この感想で作品に興味を持って頂ければ幸いです。


余談
Fateへのリスペクト
これもちょっと興味深いです。
まんまパロディなネタから、「影響を受けたのかな?」というところまで、結構共通点を見つけることができたような。