ロボットもの&武侠ものという"濃い"新人賞作品「覇道鋼鉄テッカイオー」感想
覇道鋼鉄テッカイオー (覇道鋼鉄テッカイオーシリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 八針来夏,Bou
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/11/25
- メディア: 文庫
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読了。
SD文庫新人賞の大賞2つ目は、扱いが難しいとよく言われるようなジャンルの面白さを凝縮した作品でした。
自分はなるべく事前情報入れずに読む始めるため、
タイトルから題材がロボットものであることは予測できても、
そこから更に濃いネタが連発だということは読めず、意表をつかれました。
いやまさか、この1冊に「スーパーロボットもの」という他に
「武侠小説」「スペースオペラ」「主人公が訳ありで童貞」とかとか、
これでもかとばかりに濃い目のネタが詰まってるとは思いませんでした・・・
前半の方では「鬼哭街」とか連想しつつ次第に「星方武侠アウトロースター」になって、
更には「破邪巨星ダンガイオー」とか「機動武闘伝Gガンダム」のノリになるという。
また、この作品独自の魅力として主人公の強さの理由とそれにまつわる因縁、
そして作風を暗くしすぎないコミカルな会話劇などもあり、
全体が高いレベルでまとまっている印象でした。
まぁ、読書メーターでも幾人かが指摘してたように、
ちょい悪乗りしすぎなとこもあるんですが、それを差し引いても娯楽小説として大変楽しめました。
次作もぜひ読んでみたいので、今後を楽しみに待ちたいと思います。