ライトノベルが時間を止めるわけ。
(上記記事のブクマコメントより引用)
2007年08月11日 kirisakineko ライトノベル ポスト・フルメタの「BBB」とかはどうなってるのかな。
(中略)
2007年08月11日 kaien セルフ ま、最近のライトノベルはあまり読んでいないので、いいかげんなことを書いているかもしれませんが。
書こうか書くまいか迷ったのですが、思い切って書くことに。
とりあえず雑誌を持っていて、ある程度シェアを確保している富士見ファンタジア文庫・角川スニーカー文庫・電撃文庫の傾向を見てみます。
各レーベルで未読のシリーズも多いため、補足歓迎です。
どちらも健在「富士見ファンタジア文庫」
リンク先で言及されている「フルメタルパニック!」の短編は既に停止していますね。
ブクマコメントの「BBB」に関しては「長編の合間に短編を挟む」という手法をとっています。
「まぶらほ」は未読のうえ、シリーズがちょっと複雑なので詳しい方にお任せしたいところ。
今後注目できそうな「鋼殻のレギオス」「黄昏色の詠使い」あたりはまだ短編の文庫化がありませんが、長編の合間に差し込む作りでした。
こうやって見ると、完全に「作中時間を止めた」作品はあまり残っていないかもしれません。
ただし、TRPG系と「スレイヤーズすぺしゃる」というある意味最終兵器があるので今後も完全になくなることは無さそう。
一通り揃っている割には・・・?「角川スニーカー文庫」
前日談シリーズ:「ムシウタbug」「薔薇のマリアver.x」「ジャンクガールジグ(アンダカの怪造学)」
本編と並走シリーズ:「涼宮ハルヒ」「神様ゲーム」「レンズと悪魔」
短編がそのまま文庫化:「戦闘要塞マスラヲ」
などなど、様々なパターンが。その割には作中時間が止まったものが見当たりません。
昨年久しぶりに再開した「ラグナロク EX」が該当する・・・かも。
独自手法を確立「電撃文庫」
とにかくスピンアウト、セルフパロディが得意。ざっと並べただけで以下のようなものがあります。
とらドラ・スピンオフ!
れじみる。
空ノ鐘の響く惑星で 外伝―tea party's story―
学園キノ
9S<ないんえす?>SS
灼眼のシャナS
通販本や電撃hpで人気シリーズの外伝を発表し、手ごたえのあるものは文庫化して最大限に利益を得る手法ですね。
また「電撃hpで短編いくつか掲載→書き下ろしを加えて文庫化」の流れを現在も維持しています。
内容は本編と接続するものが多いようですが「キノの旅」と「学園キノ」などは巡り巡って「作中時間の停止」を実現してるといえます。
個人的な印象ですが、最近の電撃文庫はきっちり完結する作品が増えてきたように思います。ある程度引き伸ばしたりすることもありますが、一つの作品をシリーズ開始から完結までうまく展開させる手法を確立しつつあるのかも。
まとめ
ここ1年くらいの作品を見渡してみると「終わらない物語」って減っているのかも・・・という印象を受けました。
(またここで唐突に「決断主義」とかアレなキーワードが浮かんだけどスルー。別の記事にする?)
ある程度の数は存在するのですが、それが逆に新しい「終わらない物語」の誕生を阻害しちゃうのかもしれないとか思ったり。
や、単に「終わる物語」のほうがウケるし、物語が完結した後はファンディスク的ななにか(学園編とか)で心ゆくまで遊んでください、というだけかもしれない。