まんたんぶろーどレビュー8月版
毎月恒例、気になった記事をピックアップして紹介。
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書評
「影の皇子―タザリア王国物語〈1〉 (電撃文庫)」(評:星野武義/マンガ専門書店「まんが王」ウェブショップマネジャー)
→未読
ヒロインのツンデレ具合についてどっかで言及されてた気がする。
「ゴールドベルグ変奏曲 (HJ文庫)」(評:前島賢/ライター)
→未読
五代ゆう作品は中途半端に未読。デビュー前の作品というところが気になる。
「青春俳句講座 初桜」(評:山沢英三郎/編集者)
→未読
「あの」角川学園小説大賞出身だよね・・・?とか思ったらこんなコピーが。
日常ミステリ且つ青春ミステリらしい。ちょっと興味はそそられる。
今月も3の0。しかし、それなりに全て興味深い作品のセレクトだった。
評者は全入れ替え。もともと大塚さん枠が安定していたものの、それ以外は以前と変わらず。
今月の一本「時をかける少女」
批評の調子としては褒めつつも作品に足りないものについて指摘する、
割とスタンダードな内容。
足りないものは「過剰性」あるいは「作家性」というものらしい。
評者はこれを不足と捉えているが、ネットで見かける絶賛していた方々には、
むしろそれが丁度いいのかもしれないと思った。
興味深いのは、細田監督がテレビ畑出身なところに注目し、
ジブリの宮崎吾郎監督などと比較していたところだ。
確かに、「テレビ畑」という背景は作家性を削るように働くかもしれない。
小説
「11人のサト」(米澤穂信)の第5回。
今回はイラストが2点になってます。確認したところ、この形式は1話以来のもの。
実はつい先日、絵の点数の減少については某氏から指摘を受けていたので、
イラスト増加という面では嬉しい変更。
ただ、今回に限ると、二つ目のイラストがちょっとネタバレ気味かも。
タイトルがアレで、イラストがソレなら、流石に私でもオチは読めました。
「黒さ」も引き続き減少中に思える。揺り戻しがありそうで怖い。
どうでもいいことだが、サトは髪を括っているほうが可愛いと思う。
インタビュー
「少女七竈と七人の可愛そうな大人」発売にあたってのインタビュー。
聞き手は三村美衣氏、構成は編集部。
すみません。これまだ未読なんですよ・・・
なので、内容ついてはスルー。
作品の成立過程に関しては「ああ、桜庭さんらしいなぁ」と思えた。
構成として桜庭氏は社会派作家という位置づけだけど、
それに関してはちょっと疑問。
むしろ、少女の内面をひたすら書いている印象なので、この作品もあまり新境地という気はしなかった。
語り口を少し変えてたりと、色々試している部分もあるようなので、やはり読むべきなのかも。
最後に、今後の動き。
・冬に創元から「赤朽葉家の伝説」発表
・「GOSICK」の新刊も冬
・カーの生誕百年アンソロジーに参加
・つまり、冬にかけて色々出るらしい