講談社系の各レーベルと「ライトノベル」の距離感についての私見
前置き
・星海社は講談社の出資を受けて設立されています
・太田克史氏は過去に講談社ノベルスや講談社BOX編集部に在籍しており、現在は星海社の代表取締役副社長です
・講談社ラノベ文庫の編集長である渡辺協氏は漫画畑の方だと思われます*1
本題
というような意見を見かけたので徒然と書いてみます。
講談社系のレーベルでライトノベルに分類されそうな作品を出している(あるいは出す予定)のなのは上記の5つですが、実は「いわゆるライトノベルと呼ばれるもののイメージに近いものは少ない」ように思います。
具体的には、創刊予定の「講談社ラノベ文庫」だけではないでしょうか。
講談社ノベルスは「戯言シリーズ」があったためライトノベル関係の話題*2でも触れられていましたが、全体としてみればあまり縁がないように思います。
(言うほどノベルス読んでないので、ここらへんは詳しい方の意見を聞きたいです)
また講談社BOXもやはり西尾維新作品である「化物語」シリーズがライトノベル扱いされることこそあるものの、
レーベルとしての要素に「ライトノベル的」なものは少ないと感じます。
代表的なところではやはり、文庫と単行本という刊行形態の違いでしょうか。あの本の作りは「ラノベ=文庫」というイメージと繋がらないのでは。
星海社の文庫については先日Fate/Zeroなどのラインナップ発表がありました。
こちらは「小さな愛蔵版」というフレーズも紹介されているように、
講談社BOXなどからの文庫化の受け皿となる可能性が高いのではないでしょうか。
星海社FICTIONSのほうはまだなんとも言えないのですが、
これもどちらかと言えば講談社ノベルスや講談社BOXのほうが立ち位置が近いでしょう。*3
ちなみに私が現時点で講談社ラノベ文庫に抱くイメージは小学館のガガガ文庫に近いです。
あそこも新人賞の創設や漫画方面出身*4の方による立ち上げだった、というのが理由です。
以上の内容から、個人的には「狭い意味のライトノベル=文庫形式で表紙や挿絵があって新人賞があって想定読者層が若め」という話をするとき、
講談社ラノベ文庫は含めますが、他のレーベルはなにかしらの注釈(「講談社ノベルスはラノベじゃないけど戯言シリーズはラノベ」)みたいなのを入れて触れることになるかなぁ、と考えています。