現在進行形で拡散中のweb小説「魔王勇者(まおゆう)」を紹介してみる
海燕さんが無駄に長いすばらしい紹介エントリを書いていたし、
紹介するサイトも増えてきたので既にご存知の方もいるかも知れませんが、
先月末はずっとこれを読んでいました。
↑は2chVIP板のスレッドタイトルですが、読んだ人は「魔王勇者」とか「まおゆう」なんて呼んでますね。
私が読み始めたのが4月26日、すぐにハマって13スレ目の完結まで読み終えたのが4月の30日。
この4日間、完全にラノベ読むのがストップしてました。
読書に使える時間は全部、iPhoneかPCでこの小説を読んでいたという・・・
そのくらい、中毒性の高いお話です。
ちなみに上記リンクが目次なのは、まとめサイトのTOPや他ページにキャラ絵などのネタバレ要素があるから。
敷居さんと同様、私も最初はなるべく白紙の状態で読み始めて欲しいと思うので、
ちょっとアレですが目次にリンクします。
どういうお話?
成立経緯なんかを説明すると長くなるのでリンク集にて代用。
人生を変えることのできる物語/魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」 - ピアノ・ファイア
泣けるほどおもしろすぎるネット小説を読んだので熱烈推薦するよ。 - Something Orange
君の知らない魔王と勇者の物語 - 敷居の先住民
魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」 ママレードサンド(橙乃ままれ)著 その先の物語〜次世代の物語類型のテンプレート (1) - 物語三昧〜できればより深く物語を楽しむために
魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」〜「先の物語」という意味(その1) - 今何処(今の話の何処が面白いのかというと…)
「魔王×勇者」が「その先の物語」を描けた理由(未来私考)
まぁとりあえず「魔王といえば世界の半分をやろうとか言うよね」くらいの予備知識で、
1スレ目だけでも読んでみるのがいいんじゃないかと思います。
この話が「どこ」を目指しているのかわかったときは、本気で鳥肌モノでした。
ライトノベルで例えるなら
とはいえ、もうちょい興味を持ってもらうために私が読みながら連想したライトノベル作品を挙げておきます。
- 作者: 三浦良,KIRIN
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2006/01/20
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新装版A君(17)の戦争1 まもるべきもの (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 豪屋大介,玲衣
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/04/20
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まず「魔王」といえばこの二つ。
善悪逆転くらいなら割とよくありますし、過去ログにもあるように、他にもいろいろあるのですが、「魔王」という言葉のイメージをうまく外している点でこの2つを。
A君のほうは「その世界には存在しない知識を駆使する」なんてところも共通です。
- 作者: 支倉凍砂,文倉十
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/02/10
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続いて、その魔王が駆使する技能から連想したのがコレ。
「まおゆう」はもちろんアクションシーンもありますが、
「経済」が物語の中でかなり大きな比重を占めています。
新しい知識が伝播していく様子は読んでいてワクワクしますね。
- 作者: 小川一水
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/06/01
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んで、次にこれ。まぁ他の小川一水作品も併せて思い浮かべた感じではありますが。
魔王と勇者が目指す目的は「第六大陸」で描かれる途方もない目標に通じるものがあるのでは、と。
そして主役級の男女のラブラブっぷりにも通じるものがあるようなないような。
スプライトシュピーゲルIV テンペスト (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 冲方丁,はいむらきよたか
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/04/19
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そして最後。
スプライト4巻なのには訳があって、この巻で作中人物達が体験する
「世界統一ゲーム(レヴァイアサン)」というゲームを強く想起したからです。
冲方さんはこのゲームで「世界を平和にするには」という問いの難しさと、
それが可能かもしれないという希望を見せてくれましたが、
「まおゆう」の二人が目指す『あの丘の向こう』は、
それと同等かそれ以上のものを見せてくれます。
いくつかの余談
ちなみにこの作品、成立した背景には超有名RPG「ドラゴンクエスト」の存在がありますが、
更にその関連作品「ドラゴンクエスト 精霊ルビス伝説」とも繋がりがあります。
この辺りの作品に触れているなら、感動はより大きくなるはず。
また、現在進行形で評判が広まっているため、その中から面白い動きも出てきました。
桝田省治氏による『魔王勇者』書籍化プロジェクト進行中 Togetter - まとめ
このあたり、読んだ人が「なにかしたくなってしまう」という作品なのかな、とも思います。
個人的にはGA文庫とかが書籍化してくれたら・・・とも考えましたが、
ちょっと作品のほうが独特なので、クリアすべき課題は多いかも。
媒体的には漫画が一番適しているのかな、とも思います。
この作品が多くの人の目に増えるのは大歓迎なので、こういう動きはどんどんやってほしいところです。
最後の余談。
今回はこの作品のみの紹介ですが、いま実は同じ作者「橙乃ままれ」氏による別作品も読んでいます。
黒髪娘「そんなにじろじろ見るものではないぞ」
ログ・ホライズン
2つめの長編に行く前に、1つ目のほうをオススメされたので読み中です。
まぁさすがにラノベも読むようにペース配分しますけど。
ログ・ホライズンのほうも途方もない面白さらしいので、今から楽しみです。