鉄球は健在だった 新人賞受賞作の続編「修道女エミリー」感想
修道女エミリー―鉄球姫エミリー第二幕 (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 八薙玉造,瀬之本久史
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/12
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 42回
- この商品を含むブログ (37件) を見る
良い意味で表紙に騙されたSD文庫新人賞大賞作の続編。
1巻がかなりキリのいい終わり方だっただけに、2巻の発表があったときは驚きました。
どういう展開を見せてくれるか、発売まで楽しみでした。
まず印象に残ったのはそれほど人死にがでなかったことでした。
・・・いや、1作目がアレだったんで・・・
まぁそれでも、敵味方被害ゼロじゃないあたりがSD文庫クオリティかも。
エミリーとは別に主人公っぽいキャラが新規に登場したことで、作品の雰囲気も少しだけ変わったように感じます。
そういう意味では、トータルで見るとうまくバランスが取れていたのかも。
それと、今回凄い勢いで敵役の黒幕が憎めなくなってしまいました。妙に会話が面白かったです。
(このままシリーズ進んだら平気で殺伐としそうな気も)
新人さんのシリーズ2巻は完結した物語を無理に再開するため、グダグダになることが多いのですが、今回はそういう部分は感じませんでした。
登場人物たちには「もうちょっとうまくやれよ」と思わないでもなかったですが、逆にその不完全な部分があるからこそ面白いのかな、と思っています。
イラストも表紙に騙されがちですが、モノクロなんかも上手くて好印象。
あんまり長く続くシリーズじゃないかいかもしれませんが、続きが出たら追いかけていきたい作品でした。