ライトノベル雑誌の目的とは (1)作家に新作を書かせる (2)単行本や投げ込みチラシではフォローしきれない情報を発信する (3)そのレーベルが何を考え、今後どのような展開をしていくつもりであるのかを表明する、ということであると思われます。
上記の記事を読んで「ファミ通文庫って雑誌は無いけど、webサイトが雑誌の役割を果たしているのかも?」と思いつきました。
ファミ通文庫◆FB Online◆
(1)締め切り発生装置、原稿料発生装置
FB Onlineの場合は人気のある作品の短編、エッセイなどがありますね。
ここの役割はちょっと疑問。確かに短編などが掲載されているのですが、どの程度の締め切りと原稿料で動いているのか不明なので。
短編集などに繋がる可能性もあるし、作家さんにとってはいい刺激になるのかも。
(2)詳細告知を行う場所
各種新刊情報やサイン会情報、キャンペーン告知などが該当しそうです。
「続きはwebで」という広告なども良く見かけますし、タイムラグが少なくなるのでこの役割は紙媒体より優れているのかも。電撃文庫だとメールマガジンもうまく活用していますね。
サイト構築・運営を外部に委託している場合は連携を密にしないと、フライングで告知したりする事故がありえるのがネックといえそう。
(3)レーベルの所信表明を行う場所
特集記事や編集部リポートなどがこれにあたるかな・・・?
もっと直接的なのは集英社SD文庫で、新人賞応募者へ編集長が直接呼びかけを行ったりしていますね。
雑誌を持たないレーベルは必然的にwebでの情報発信度合いが高まるのかもしれません。
今回は特徴的な形式のFB Onlineだけ取り上げていますが、集英社SD文庫のサイトも方向性は似ているように感じます。
逆に雑誌の存在する富士見・スニーカーのサイトはあんまり充実している気がしなかったり・・・
電撃はサイトと折り込みチラシなどをうまく連動させている印象がありますね。折り込みチラシの情報量アップにも積極的だったし、さすがというべきか。
雑誌が果たす役割のいくつかはwebで代用可能かもしれないなら、雑誌の必要性は以前より減少してしまう可能性もあります。m_tamasaka氏が書かれる続き記事に期待したいと思います。
余談
ちなみにファミ通文庫もムック本なら出しています。
狂乱家族日記特集のときに購入しましたが、雑誌的な要素とガイド本的な要素が混じっていましたね。
FBSP vol.1 「狂乱家族日記」スペシャル (ファミ通文庫SP)
- 作者: ファミ通文庫編集部
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人気作品のガイド本的なものを不定期に刊行するのも、戦略としてはアリなのかも。電撃の「〜ノ全テ」や富士見の「超解!」シリーズも同じ方向性ではないでしょうか。