平和の温故知新@はてな

ライトノベル関連のニュース、感想、考察などを書いていました。管理人まさかの転職により2013/04/06を持って更新停止。……のはずが、たまに更新されることも。

ライトノベルとケータイ小説と角川グループの戦略

『魔法のiらんど文庫(仮)』創刊決定!No.1ケータイ小説サイト×No.1ライトノベルブランド(「魔法のiらんど」pdfによるプレスリリース)
メディアワークスと魔法のiらんど、携帯書き込み小説を文庫に(日経記事)
!? ……大ニュース? 「電撃文庫」を擁するメディアワークスが新レーベルを創刊!!(気が向いたらのライトノベル週報)


いやはやびっくり。大ニュースですね。
もともと角川グループは角川モバイルが運営する「ちょく読み」と、資本出資してるワーズギア株式会社で「最強読書生活」を携帯端末向けに展開していました。
(あ、「最強読書生活」は微妙にリニューアルしてますね。ライトノベルの扱いが良くなってる)
これらは既存のライトノベル作品を携帯サイト市場に輸出してたわけですが、今度はケータイ小説の大手サイトと提携してライトノベル文庫小説市場へ作品の輸入を始めることになります。最近は輸出のほうに注力しているなぁ、と思ってただけにインパクトは大きいです。
作品の性質上そのまま電撃文庫のような装丁を採用するとは考えにくいですが、ノウハウを活かしてケータイ小説に最適化したデザインに仕上げてくるのではないでしょうか。ケータイ小説の書籍化はこれまで単行本の形式が中心だったのを、そのまま文庫化する点もポイントですね。想定される購買層を考えると、単価が下がるのは歓迎されるかも。


富士見ファンタジア文庫の単行本戦略や、今回のケータイ小説方面への動きを見るに、もう媒体に拘らず「コンテンツ」主体に商売をしようとしているのが感じられます。「ライトノベル」とはちょっと違う「ケータイ小説」にも手を広げることにより、全く新しい鉱脈を発掘するのかもしれません。「ライトノベル」ファンとしてはやや寂しい感じもしますが、他社の先を行っている感のある角川グループ自体への評価はより上昇したニュースでした。


追記
ちょこっと表現を変更。