平和の温故知新@はてな

ライトノベル関連のニュース、感想、考察などを書いていました。管理人まさかの転職により2013/04/06を持って更新停止。……のはずが、たまに更新されることも。

ライトノベル(論)ブームについて

http://rosebud.g.hatena.ne.jp/keyword/結語――ライトノベルの揺籃
帰ってきたへんじゃぱSS(13日付日記)
暫定掲示板(15日付日記)


私自身、件のライトノベル(論)ブームがなければこうしてサイトやってなかったハズなので、
あんまり客観的に言及できないからスルーしようと思ってたのです。
・・・無理でした。どうしても幾つか気になる点が。
要点としては次の通り


以下、引用は一番目のリンク先より

以下,筆者の立てた仮説なのだが,2004年は「おたくカルチャーの先導役」を担っていた美少女ゲームがその地位を降り,代わってライトノベルが旗振り役になった――すなわち,政権交代が起こったということなのではないだろうか。

しかしながら筆者から強調しておきたいのは,今日見られる「ライトノベル」は美少女ゲームが育てたものである,ということだ。


より正確に表現するなら、

というふうになるかと思います。

ライトノベルの影響力

複雑な気分ではありますが、「ライトノベル」というジャンルは
アニメ・マンガに対してまだまだ比肩しうるものではないと考えます。
主な根拠は媒体としての影響力と市場規模の小ささです。
ただ、そうすると美少女ゲームというジャンルの影響力の大きかったことに説明が付かないんですよね。
ネットでの言及数などに鍵があるのかもしれませんが。


もしいま「おたくカルチャー」と呼ばれる一群があるとしたら、
アニメ・マンガ・ゲームの3種が核ではないでしょうか。
美少女ゲームは広義のゲームに含まれ、位置的には核に近いが今は影響力を落としている。
ライトノベルはアニメ・マンガに近い要素を持つものの、そもそもあまり影響力を持っていない。
個人的にはそのように感じます。

美少女ゲーム発のライトノベル

これに関しては間違いなく影響があると思われるのですが、一側面に過ぎないと考えます。
特に「男女共に人気のある作品」に対しての説明が付かない部分があるんじゃないかと。
美少女ゲームも含めた複数の素材から影響を受けているのが、今日のライトノベルではないかと考えます。


ちなみに、美少女ゲームからライトノベルへのライター移動が本格化したのはここ1、2年のように思います。
04年の時点ではそれほど顕在化していなかったような。

まとめ

アニメ化も増えてようやっとオタクの教科として数えられるようになってきたものの、
実際には「おたくカルチャーの先導役」なんてとてもとても・・・
というのが、私の意見ですね。
そういう意味だと、いまのアニメは影響力の割に内実がアレすぎてとっても不健全に思えます。
ライトノベルはいまのところまだ創作と商売のバランス維持しようとしてる感じ。
創作に特化して「おたくカルチャーの先導役」を探すと何になるんだろう。
WebコミックとかFLASHとかMADになるんだろうか・・・


追記
ライトノベルを読んでいるオタクは実はそれほど多くない

 ライトノベル美少女ゲームでオタクへの影響力に差があることについては、ライトノベルを読んでいるオタクは実はそれほど多くない、ということで説明がつくかと思います。美少女ゲームユーザーのほとんどが(自分がオタクであることに自覚的な)オタクなのに対して、ライトノベルのメイン読者は中高生です。そして中高生のライトノベル読者のほとんどはオタクコミュニティとのつながりを持ちません。結果として、オタク界隈では美少女ゲームの影響力が強いように見えるわけです。

ライトノベルがなぜおたくカルチャーの中で影響力が小さいか」に関する仮説。
ただ、これだと一時期の美少女ゲームが持ってた影響力の強さは説明できません。うーむ。
ともあれ、こういった意見がid:genesisさんの役に立つことを祈ります。


余談
そういえば重度のライトノベルオタは、程度に差があるもののエロゲオタを兼ねているかも。
(状況証拠は2chのラ板とか、知人関係とか)
しかし、重度のエロゲオタがラノベオタを兼ねるかどうかは疑問が残る。
エロゲオタの中の「シナリオ・物語重視派」のみがライトノベルオタと通じているのかな?