平和の温故知新@はてな

ライトノベル関連のニュース、感想、考察などを書いていました。管理人まさかの転職により2013/04/06を持って更新停止。……のはずが、たまに更新されることも。

「ライトノベル」を語る際の常識かもしれない真実

ハルヒと時かけが開けてしまったもの


ごめんなさい。リンク先の本筋である話題とは関係ありません・・・

 なんでライトノベルがアニメ化されるという事実に対しては、社会人がそもそも中心という単純構造か、人数ベースで中高生、購買力ベースで社会人がそれぞれ中心、という二重構造の市場モデルのどちらかを仮定しないと矛盾しますな。
 で、いわゆる一般書店とマニア向け店の売上のパターンの違いを考えると、二重構造説が妥当かなと。

これの後者、「ライトノベル購買者層二重構造説」が本日のお題。
ライトノベル読者には主要読者層として学生層が存在し、一方で広い年齢層に分布した社会人の購買層がある、というものです。
なんとなく捉えていたものに形が与えられた気がしました。さすが狩田さんです。


では、一部の人には(そしておそらく業界の人には)常識かもしれないこの説がなぜ重要なのか。
それは『「ライトノベル」を語る人は、しばしばこの二重構造を忘れる』からなのです。
特に、購買者層の特徴が学生と社会人で大きく違う、売り上げの話などをする場合は要注意。
「なぜあの作品が人気なのか理解できない」という話題の元も、ここらへんに主な原因があるはずです。
自分がどっちの購買者層を意識して「ラノベ読者は〜」と発したのか、自覚的であるに越したことは無いでしょう。


ただ、この説の問題は「関係者しかデータを示して実証できないこと」です。
私はネットと店頭・イベントでの顔ぶれのズレなんかからこの説を実感しましたけれど、
明確な数値による裏づけはまだ無いはずです。
状況証拠っぽいものなら、「このラノ」の回答者比率などがあるんだけど、投票式のデータはちょっとなぁ・・・


ライトノベルの購買者層が二重構造になった原因の一つは、まちがいなく「ライトノベル」というジャンルの懐の深さでしょう。
ライトノベル」だからこそ何年たってもユーザーが残り、現在の状況を生んだように思います。
この構造の是非はさておき、「実はラノベ読者層ってこうなってる」という共通認識は広がって欲しいなぁ、と切に願います。