平和の温故知新@はてな

ライトノベル関連のニュース、感想、考察などを書いていました。管理人まさかの転職により2013/04/06を持って更新停止。……のはずが、たまに更新されることも。

次世代の主人公像を素で使う成田良悟にシビれる憧れる

「DEATH NOTE」最終回直前と「武装錬金」最終巻にみる、少年向けビルドゥングスロマンの現在(さて次の企画は)
このコラム内の「次世代の少年向けコンテンツに現れてくる主人公像」というのに超反応

次世代の少年向けコンテンツの主人公(もうジャンプとかでは一般化してるけど)

●主人公は「白」と「黒」の少年が二人。主人公はそれぞれ先天的な天才で、深刻なトラウマを抱えているが、その主体を二つに分割し、ストーリーをツーマンセルで引っ張ることにより、90年代以降の「引き籠もり」傾向を回避しようとする。

●「白」は「黒」より未熟で弱いがポリティカルコレクトネス的に正しく少年モノの王道を進む。「黒」は「白」より強いが、殺人・変態・サイコ衝動を含む自身の汚れを知るがゆえに「白」にコンプレックスを抱き、「白」を助けたいと思っている。

●「白」は童貞。まだ決まったパートナーが存在しないか、あるいはストーリー初期から存在。しかし「黒」は基本的に童貞ではなく女性にモテモテでハーレム状態だが、満たされない。

●ヤリチン不良キャラが、主人公の一方「黒」として登場。白黒の弁証法的な合一を目指すのが、ストーリーの主目的の一つでもある。

●父・師匠的な存在との、伝承・技の継承は「白」に対してなされる。「黒」は、自身が継承者でないことを知っているが、伝承・継承の中に置いて果たされるべき役割を無意識に知っている。



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バウワウ!―Two Dog Night (電撃文庫)の事かァーーー!?
と、一瞬で脳が沸騰したものの、すぐに収まる。
白→「狗木」
黒→「戌井」
父→「人工島に代表される理不尽な環境」
こんな感じで解釈できなくもないと思った次第です。
でも厳密にみると相違点もあります。


この作品のコンセプトはたぶん「バディものB級映画」だったと思うので、
そこらへんがリンク先で定義された「ビルドゥングスロマン」ってのに近いところをかすめたんじゃないかなぁ、と考えます。
「父親の超克」ってのはミュウミュウに引き継がれたし、
「相方・恋人の獲得」はがるぐるでやる・・・のかな?
「日常への帰還or冒険の日常化」ってのはイヌ二人のことだと読み取れなくもない。


結論
成田良悟は時代の半歩先を行っていた・・・かもしれない」
・・・ちょっと強引かも。