感想
- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/06
- メディア: 単行本
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第10回電撃小説大賞の大賞を受賞してデビュー。
デビュー作「塩の街」、ハードカバー第1作「空の中」ときて、今度もキーポイントは自衛隊。今回は潜水艦です。(でも航海しないので注意)
これで、陸自・空自・海自と揃ったので、勝手に「自衛隊三部作」と名づけることにします。まあ、どこかで既出でしょうけど。
今回も、自衛隊ネタ・トンデモSFネタ・登場人物の成長と恋愛ネタを合わせて魅せてくれました。
断言。「私に金と力があったら映画化するのに!」
それくらい良い作品でした。今のCG技術なら映像化もしやすいだろうし。
や、もう警察と自衛隊のキャラ良すぎ。渋すぎ。作品を重ねるにつれて、確実に上手くなってませんかね。
「塩の街」で合わないと判断した方。あの当時のアレな部分はだいぶ馴染んだので今がチャンスだと思います。
作者自らコンセプトをあとがきで書いてましたが「潜水艦で十五少年漂流記」(怪物アリ)といえば概ね違わないはずです。興味ある方は是非。値段分は楽しませてくれるはず。
ややパターン化してる感はありますが、読んでて気持ちいい展開なんだから気にしません。
むしろ、王道でしっかり読ませてくれるんならありがたいくらいです。
しかし、冷静に見て売れ行きはどうなんだろう。
明らかに電撃文庫読者層より上に受けるはず。子供と大人の違いを見せるから尚更だと思うんですが。
一般書籍として書店員に見出される
↓
文庫化で地味に広まる
↓
晴れて映画化
なんて展開だったら燃えるのになぁ。
次回作についても期待と不安。さすがに扱うお題を変えるべきだと思う。人物の成長とか恋愛とかはまったく問題ないというか寧ろ上手くなったから安心。ただ、他ふたつは流石に・・・
自衛隊ネタだけはもうやめといたほうがいいと思う。過ぎたるは及ばざるが如し、かと。
上で散々勧めたけど、ほんとのところは次に文庫1冊出すときが勝負なのかも。
あ、そうそう。この本、書籍注文カードが残ってました。普通に本買うと抜かれるしおりみたいなヤツ。しっかり取ってくれ、とらのあななんば店の人。
これがないと売り上げに貢献したことにならないですよね?
うーむ。今度店員さんに渡してみるか・・・