感想
煉獄のエスクード RAINY DAY & DAY (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 貴子潤一郎,ともぞ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/05/20
- メディア: 文庫
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数日かけてやっと読了。
デビュー作長編「12月のベロニカ」、短編集「眠り姫」、と着実に支持を集めていた富士見ファンタジアの若手作家。
今回は新作の長編シリーズものに挑戦。帯もこれだけ独自のもので、力が入ってることを伺わせる。
一言、「壮大な序章」と言って差し支えない作品。個人的には冲方氏に似た印象を受ける。とても丁寧な感じの文章。
登場人物も過剰に「萌え」とか狙ってません。そういう意味では「七姫物語」とも同ベクトルかなぁ。まず物語ありき、というか。この人の書く作品は、隠された事実が明かされるときに最大級の盛り上がりを見せます。まあ、とにかく読んでみてほしい。
おそらく、続きを書くことを前提にしているのでこれはまだ序章だと言ってしまえるだろう。
まだ未熟な主人公がどう成長していくのか、これからが楽しみなシリーズが増えた。
・・・なんか褒めすぎてるので多少辛口評価もしよう。主人公の強さが判りにくい気がする。強いという描写はあるんだけど、その割に活躍しなかったからなぁ。ま、最初から強い天才型じゃなく努力型だと思うので、今後活躍が見られるだろうと期待。